こんな時は受診しましょう

・ゼーゼー、ヒューヒューする
・咳が長引く、夜間の咳がひどい
・運動すると、はしゃぐと咳き込む
・近くの病院でみてもらってるけど

 なかなか良くならない
・吸入ステロイドについて知りたい

 

【ぜんそくとは】

空気の通り道(気道)が炎症により、
 軽い刺激に対して敏感に反応したり、

気道が狭くなったり、ということを

繰り返す慢性の病気 です。

 

「炎症」は火事に例えられます

火事が起きたとき、水で消火すると、

だんだん火は消えていきます。
ここで完全に消火することが出来れば

問題ありませんが、
完全には火が消えなかった場合、

風が吹くなどの刺激により、
くすぶっていた火種が

再度燃え上がることがあります。

ぜんそくのこどもの気道では、

同じようなことが起こっていて、
「炎症」により気道の粘膜が傷ついて、
通常であれば反応しないような

軽い刺激にも敏感に反応し、
気道が収縮しやすくなってしまうのです。

ぜんそく発作が起こると、

狭くなった気道を空気が通るために
「ゼーゼー」「ヒューヒュー」

という音が鳴り、
ひどくなると息がしにくくなり

呼吸困難を起こします

このような発作は、治療をすることで

一旦は治まりますが、
何度も繰り返し起こるのが特徴です。

発作の原因はさまざまで、

ダニやハウスダスト、ペットの毛など

によるアレルギー反応や、

風邪などの感染症、たばこの煙、天候、

運動、などで誘発されます。

ぜんそく発作は夜間に多く起こります。

ぜんそく発作が軽い、夜間だけ、

気道が敏感にはなっているものの
「ヒューヒュー」音がするほどの細さ

にまではなっていないこと、などもあり、

病院での診察時に「ヒューヒュー」が

はっきりしないことも多くなります

 

【ぜんそくを疑う症状】


・ゼーゼー、ヒューヒューを

 繰り返す

・運動、大暴れ、大はしゃぎ、

 大泣きなどで咳き込む

・風邪の時、夜間の咳がひどい

 (咳き込みで吐く、咳で起きる)

・3歳を超えてゼーゼー、

 ヒューヒューする

・咳が治るまでに長引く

・気管支拡張薬やぜんそくの

 治療薬が有効

 

(参考になること)

本人に他のアレルギー疾患がある

家族にアレルギーもちの人が居る

 

 


【ぜんそくの治療】

道の「炎症」は、

短期間で完全に取り去ることは難しく、

発作が無いときでも「炎症」状態は

続いていますので、ぜんそく治療では、

発作が無いときにも、

「炎症」を抑える治療をしっかりと

続けないといけません

 

軽いやけどであれば、1週間程であとも

残らずにきれいに治りますが、

強いやけどの場合、傷あとが残ってしまう

ことがあるのと同じように、

炎症が長く強く続くと、

炎症によりダメージを受けた気道は、

完全にはもとどおりに治らず変形し、

ぜんそく症状が重症化してします。

 

したがって、ぜんそくの治療は、

・より早くより軽いうちに

 しっかり治療を開始する

・発作を起こさないための

 予防的な治療を毎日する

・発作の引き金を避ける

 日常生活に気をつける

ことが大変重要となります。

 

走った時の咳や夜間の咳が長引く、

ということが毎月ある場合は、

定期的に通院し、継続的に

ぜんそく治療をしましょう

 

【ぜんそくの状態が良好である指標】

・ぜんそく発作がない、

 通常の生活が送れる

運動や大笑いでも咳が出ない

風邪ひいても発作が出ない、

 咳が長引かない

・ぜんそくコントロールテストの

 点数が満点

【喘息コントロールテスト】

 

ぜんそくコントロールテストは、

症状に関する質問に答えることで、

お子さんのぜんそくコントロール状態を

簡単に把握できるものです。

 

受診の際にテストに記入して頂き、

ぜんそく治療薬の減量や増量の相談、

それまでの点数の推移などから

お子さんが不安定になりがちな時期の

推測ができます。

 

ぜんそくの状態としては、

27点満点以外は決して

「良好」といえません

 

【渥美病院オリジナル ぜんそくコントロールテスト用紙】